【石屋の視点】お彼岸のお供え物、実は『石』にはちょっとした注意が必要です

1. はじめに

お彼岸の時期が近づくと、多くの人が故人を偲び、お供え物を用意される方もいらっしゃると思います。

しかし、お墓に供える際には、石に対する注意が必要です。この記事では、石に直接お供え物を置くことの注意点をお書きさせていただきます。

2. お供え物の注意点

まず、石というのは汚れがシミになってしまうことがあります。

故人様が好きだったものをお供えする際に袋から出してあげたい気持ちは大変わかりますが、石の上に置く場合は袋を取らずにそのままか、あえてビニール(紙皿など奈良より丁寧です)を敷いてお供えしましょう。

3. 飲み物のお供え物

お供えの缶飲料を直接石に置くことは、長期にわたった場合にはシミやサビの原因になることがあります。

これは石がそもそも微量ながら鉄分を含んでいるためで、缶に発生したサビが石にも影響を及ぼし、石にサビが移ってしまうと落ちなくなってしまいますので注意が必要です。

4. お供えの基本

故人様が食べるためにという思いで、お供え物をそのまま置いて帰りたいという気持ちは痛いほどわかります。しかしお供え物を置いて石が痛んでからでは取返しがつかなくなってしまいます。

お供え物をすることは素晴らしい事です!

決して悪い事ではありません。しかしそのまま置いて放置してしまうと、どうしても石に悪影響がある場合が多く、カラスなどを寄せる原因にもなってしまいます。

お供え物は持ち帰り、できればご家族皆さんでお召し上がりいただき、「おじいちゃんはこれが好きだったんだよ」なんてお話しをするのも一つの供養かと思います。

5. もし汚れがついてしまったら

もしすでにサビやしみがついてしまい、雨が降っても落ちなかったら早めにお近くの石屋さんに相談してください。

相談が早ければ早いほどシミが抜ける確率は大きくなります。こういった汚れは時間との勝負の場合もありますので、気になったらまずは写真を撮って石屋さんに相談してみましょう。

もちろん当社でも対応させていただきますので、下記の問合せリンクよりメール・電話・LINEでお問い合わせください。

5. 一口法話

お釈迦さまの弟子に周梨槃特(しゅりはんどく)という方がおられました。

物覚えが悪く、お経の一句も覚えられなかったと伝えられています。

そんな周梨槃特に、お釈迦さまは難しい教えではなく、『塵を払い、垢を除かん』という、たった一つの言葉をお授けになりました。周梨槃特はその言葉を唱えながら、来る日も来る日もほうきを手に取り、ただ黙々と掃除を続けたのです。

やがて彼は気づきます。払っているのは庭の埃だけではない。除くべき垢とは、心の埃・垢であり、比べる心であり、執着してしまう心の曇りであったのだと。外の塵を払う行いが、そのまま内なる塵を見つめる道になっていったのです。またその迷いない姿に周りの修行者たちも尊敬するようになったそうです。

そして周梨槃特は悟りを得るに至ったとされています。

お墓の石を拭くことも、ただ石の表面をきれいにするだけではありません。

手を合わせ、布でそっと汚れをぬぐうそのひとときに、ご先祖様やご両親などの存在に感謝の心が明確になるのかもしれません。

石を慈しむことは、そこに眠る方を想うことです。

そして同時に、今ここに生きる自分自身の心を整え直すことでもあります。周梨槃特のお話は、どんな小さな行いでも、それがそのまま仏道になるのだと、私たちにそっと教えてくれているように思います。そしてその姿を子供たちに見せることも一つの仏道かもしれませんね。

南無阿弥陀仏

南無阿弥陀仏

山田昌史

1級お墓ディレクター・真宗大谷派教師・建築石材アドバイザー・石材産業協会災害委員の私が書きました!

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