お墓参りマナー完全ガイド!!来た時よりも美しく
大切な人に手を合わせるお墓参りは、堅苦しく考えすぎる必要はありません。基本のマナーを押さえつつ、心地よく、そして気持ちよく過ごせるコツをまとめました。

目次
お墓参り基本の心構え
- 「ありがとう」を伝える時間にする
- 無理をしない。できる範囲で丁寧に
- その場を共有する家族や周囲への配慮を忘れない
お墓参りは感謝を伝える大切な時間です。暑い時間を避けるなど、体調も十分配慮しましょう。
1. 来た時よりも美しく!
お墓参りの合言葉は「来た時よりも美しく」。小さな整えでも十分に想いは伝わります。
- 墓石の水拭き。濡らしたタオルで軽く汚れを落とす
- 花筒の水替えと枯れた花の片づけ
- 周囲の落ち葉やゴミ、雑草を無理のない範囲で回収
- 帰る時には火の始末を確実に
- 道具置き場などの整理
手桶置き場やゴミ捨て場などは、次の参拝者の為に少し整理しましょう。皆さんが少しづつやれば、皆さん気持ちよくお参りできると思いませんか?
持参する道具の目安
掃除道具(タオル1から2枚、ほうき・ちりとり。あればゴミ袋)花切りバサミ、手桶の無い霊園はバケツと柄杓を持参しましょう。
2. お寺様に挨拶しなくても大丈夫
境内や霊園で僧侶を見かけても、毎回声をかける必要はありません。法要の最中であったり、他家の応対中であることも多いからです。特にお盆中などはお寺様は大変忙しい期間です。この時期に突然お寺に立ち寄って相談、、、とはいかない場合が多いです。相談したいときはお盆やお彼岸などは避けて、事前に電話で予約しましょう。
- すれ違った際は軽く会釈が丁寧
- 法要や読経をお願いしている時は、前日や当日に電話で「〇日の○○時にお願いします」とお声がけするとどちらも安心です
- お盆などは長話は控え、他の参詣者にも配慮しましょう
ポイントは「静かに、さりげなく」。形式より、場を乱さない心配りが大切です。
可能であればご本堂のご本尊様にも手を合わせましょう。ただし、本堂でご法事中の場合は堂外から手を合わせましょう。
3. お供え物は持ち帰ろう
食べ物や飲み物の常置は、動物や虫を呼んだり、カラス被害・悪臭・景観の乱れに繋がります。供えたあとは「感謝を込めて持ち帰る」が現代のマナー。
- 食べ物は撮影や合掌のあとに回収
- 缶や瓶のふたは開けずに供えると後片づけが楽
- 花は生花を。造花や針金付きは避けると安心
持ち帰ったお供えは、家族で分かち合えば「供養の続き」になります。あなたが持って行ったお供え物はもしかしたら「亡くなったご家族が好きだったもの」ではありませんか?それを家族で分ければまた一つ家族の話題が増えると思います。
終わったら家族で食事に行こう
お墓参りの余韻のまま、家族で食事へ。近況を語り、思い出を共有する時間は、何よりの供養になります。
- 故人の好きだったメニューを選ぶ
- 写真や思い出話で自然に会話を広げる
- 次回の日程や当番決めをその場で軽く相談
そんなことまで出来たらとても素晴らしいと思いませんか?家族と時間を共有する事がお墓参りの大切なことだと私は思います。それは今生きている家族と、お墓に入られたご家族と共有する時間だと思います。食べちゃいけないものなんてありません。楽しい食事をして想い出を作ることも大切です。これが続くとまた大切な供養になると思います。
服装などのミニチェック
- 服装は清潔で動きやすければOK。派手色や露出は控えめに
- サンダルよりスニーカー。夏場は日除けと水分補給を
- 線香・ライター・ろうそくは霊園のルールに従う
NGになりがちなこと
- 燃え残りや火の不始末を放置
- その場に出たゴミを置きっぱなし
- 大声での通話や長時間の場所取り
- 多すぎるお線香や大量のろうそく
参拝の流れ(目安)
- お墓や周囲の掃除
- 花・水・線香の準備と点火。風向きに注意
- 合掌。感謝と近況報告を心の中で
- 火の始末、後片づけ。「来た時よりも美しく」を確認
まとめ
お墓参りは「完璧な作法」より「場を整え、心を整える」時間です。来た時よりも美しく整えるのは場と心ではないでしょうか。他の参拝者のことも考えて、少しきれいにし供えた物は持ち帰る。そして最後は家族で食事へ。肩の力を抜いて続けられるマナーこそ、長く受け継がれていく供養の形です。
一口法話
仏教には「利他」という考えがあります。少し難しい言い方をすれば「周りの人を仏の道に導く」ということです。これは仏様のお仕事であったりお坊さんのお仕事かもしれません。しかし、「少しだけ共有部分をきれいにする」ということは、他の方を思いやっての行動です。そしてそれを見ている子供も大切なことだと気づいてくれると思います。
またその子が大人になって、、、これも一つの利他行ではないでしょうか。このHPを見た方ががちょっとだけ実践して、それを周りの人が見てくれる。そんな小さな積み重ねが仏教を守ってきたのだと思います。
そして、このページにたどり着いたということは、「お墓をちゃんとお参りしてあげたい」との気持ちだと思います。その気持ちや行動がまさに利他行ではないでしょうか。そして、このページを見て頂けたのなら、ほんのちょっとだけ実践を増やしてくれると嬉しいです。
南無阿弥陀佛

1級お墓ディレクター・真宗大谷派教師・建築石材アドバイザー・石材産業協会災害委員の私が書きました!

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