仏教「超基礎」講座 その1「お経」

目次

「仏教」「お経」ってそもそも何?

考えたことがあるような無いような、そんなことを振り返りたいと思います。

そもそも「仏教」ってどんなもの?

仏教を難しく解体することは有名人にお任せします。

ここでは「仏教」という言葉を見ていきます。

 

「仏教」とは「仏の教え」?「仏になる教え」?

「仏教(ぶっきょう)」って簡単に言いますけど、言葉そのものを解体すると「ほとけ」と「おしえ」に分解できます。では間に入る言葉は何でしょう?

ほとけ「の」おしえ

ほとけ「になる」おしえ

さて、どちらが正しいでしょう?

答えは「どちらも正しい」です。仏の教えはもちろんですが、仏になる教えは「成仏教」という方もあります。「成仏」といわれれば「仏に成る教え」というのも納得いくかと思います。

今回は「超基礎」なので「仏の教え」に注目してみたいと思います。

「仏の教え」といえば「お経」

仏教といえばお経ですよね?詠める人、読んだことのない人それぞれだと思います。でも実は「お経」と思って読んでいるものが実は「お経じゃない」場合があるって知っていますか?

では皆さん知っているお経って何がありますか?多分一番最初に名前が挙がるのが「般若心経」ではないでしょうか。あと名古屋の方だと一番読まれているのは「正信偈」(帰命無量寿如来・南無不可思議光ではじまるものです)だと思います。あとは「舎利礼文」とか「ご詠歌」「おふみ」なんてものが聞いたことがあるかもしれません。

ちなみに上記の中では「般若心経」だけが厳密にいえば「お経」になります。ほかの物は「お経」とは呼ばないものになります。

では「お経」といわれるもの、いわれないものの違いは何でしょう?

実は意外と簡単「お経の定義」

お経の定義は実は簡単です。それは「仏陀が説かれた」とされるものです。これは簡単に「標題(タイトル)」を見れば一発でわかるものがあります。それは

仏説摩訶般若波羅蜜多心などといわれており、しっかりと「仏の説かれた」「経」と書かれています。ほかにも「仏説大無量寿経」「仏説観無量寿経」などなど。基本的に「経」と書かれているものは仏陀が説かれたものという事になります。

ちなみに「経」とは「たて糸」のことといわれています。そもそも「経」と訳された部分は「スートラ」書かれており「修多羅」と音訳される場合もあります。そもそも「スートラ」も「糸・ひも」の意味を持ち、祭式などを短い文章にまとめたものを指しており、仏教もそれに習い、スートラとつけたようです。また、中国語の「経」は儒学の根本典籍を「経書けいしょ」と呼ぶことから、翻訳に充てられたともいわれています。

簡単にいえばお経とは「仏陀の教えをまとめた物」といえるので、タイトルも「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」は「仏陀の説かれた大いなる智慧のエッセンスをまとめたもの」や「仏説観無量寿経」は「仏陀の説かれた量れない命の仏を見る方法をまとめもの」なんて訳せると思います。

まとめ

仏陀の説かれたものは「お経」という事は、ほかのものは仏陀が説かれていないものがあるという事です。当たり前のようで、あんまり考えたこともなかったですよね。

次回は「お経」の成立した背景の「結集」について書きたいと思います。

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