お墓に水をかけていいのか?石のプロが答えます

「お墓に水をかけてはいけない」——最近そう耳にして、お墓参りのたびに手が止まっていませんか。ひしゃくで足元にそっとかけるだけで、頭からはかけない方がいい……そんな話を聞くと、なんだか不安になりますよね。名古屋で石材店を営む私たちのもとにも、「本当のところ、どうなんですか?」というご質問がよく寄せられます。

結論からお伝えします。お墓には、頭からしっかり水をかけて大丈夫です。 むしろ、水をかけて汚れを流すことは、お墓をきれいに保つうえでとても良いお手入れなんですよ。

そもそも「水をかける」ことは供養そのもの|花まつりの例

仏教では、「水をかける」こと自体が、昔から大切にされてきた供養の形です。たとえば、お釈迦様の誕生を祝う「花まつり(灌仏会)」では、誕生仏の像に甘茶をそそいでお祝いします。水やお茶をかけるのは、清めであり、敬意であり、供養。お墓に水をかけて手を合わせるのも、その延長にあるごく自然な行いなのです。

「炎天下で水をかけると石が割れる」は本当?

「熱くなった石に急に頭から水をかけると、温度差で割れる」。よく聞く説ですが、石は、炎天下にいきなり水をかけたくらいでは割れません。もし本当に割れるのなら、夏の夕立のたびに、日本中のお墓の頭はひび割れだらけになっているはずです。実際には、そんなことは起きていません。

何よりの証拠が、鎌倉時代のお墓です。数百年ものあいだ屋外で、真夏の日差しと夕立を何百回も繰り返し受けてきて、それでも割れずに今も残っています。急な温度差で割れるのなら、とうの昔にひび割れていたはずなのです。

では、なぜ「割れる」という話が生まれたのか|関東の香炉と火

しかし、まったく根拠がないわけでもありません。かつて関東の一部では、香炉(お線香を焚く石の器)で大量に火を焚く風習があり、火で高温になったところへ水をかけて、割れてしまうことがありました。小さな器を強い火であぶってから一気に冷やせば、さすがに傷みます。

そのため古い香炉には、割れ防止として御影石(花崗岩)ではなく、火に強い石を使うことが多かったようです。ただしこれは「火を焚いた香炉」という特殊な条件の話。お墓本体(竿石)とは、まったく事情が違います。

いろいろな説が混ざって「かけてはいけない」に

つまり、「関東の香炉は火のあとに水をかけると割れることがある」という限定的な話や、さまざまな言い伝えが混ざり合ううちに、「石に頭から水をかけてはいけない」という話だけが、ひとり歩きして広まってしまった——石のプロとして、私たちはそう考えています。ふだんのお墓参りで、竿石に頭から水をかけて汚れを流すことは、なんの問題もありません。

掃除の観点から言ってもしっかりかけて欲しい

お墓にはどうしても「黄砂」などが降り積もります。これは目には見えないですが何十年とするうちに積み重なります。石屋としてはしっかりと水を洗い流して欲しいので、頭からたっぷり水をかけてください。

そのあとタオルで拭きとれば完璧です!

「お掃除の意味のたっぷりの水」と「ご供養の意味の水」でしっかり頭からお水をかけてください

気持ちよく、お墓参りを|名古屋の石材店・光徳石材より

私たち光徳石材は、名古屋市名東区で「想いをカタチにするお手伝い」を続けてきた石材店です。お墓で一番大切なのは、難しい作法よりも、手を合わせること。どうぞ安心して、お墓に水をかけて、きれいにして、ご先祖様に語りかけてあげてくださいね。

お墓のお手入れや、石のことで気になることがあれば、LINEで担当の山田に直接ご相談いただけます。「こんな汚れは落ちる?」など、写真を送ってお気軽にどうぞ。

名古屋の墓地と墓石の風景

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