「離檀料って何ですか?」——お坊さん自身が知らなかった、勉強会でのリアルな話
「離檀料って、どんな漢字を書くんですか? どういう意味のものなんですか?」
これは、私が以前参加した僧侶の勉強会での話です。離檀料が話題になったとき、その場にいた複数のお坊さんから、こんな声があがりました。ベテランのお坊さんたちが、「離檀料」という言葉を初めて聞く——正直、私のほうが驚いてしまいました。
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当時、お坊さんの間では「離檀料」は知られていなかった
真宗大谷派の僧籍を持っているという立場から、勉強会や業界の集まりに声をかけていただくことがあります。もう10年ほど前になりますが、そういった場で私が離檀料の話を出したとき、お坊さんたちの反応は「?」でした。お布施や永代供養料といった言葉はもちろんご存知でも、「離檀料」という概念そのものが、当時は僧侶のあいだでほとんど共有されていなかったのです。
つまり、「お寺をやめるときに払うお金」という慣行が、全国的に当たり前に存在していたわけではない——少なくとも、現場のお坊さんたちにとっては、ごく一部の話だったということです。
マスコミが広めた「離檀料トラブル」の話
その後、墓じまいの増加とともに、離檀料をめぐるトラブルがニュースや雑誌で取り上げられるようになりました。「離檀料として数百万円を請求された」「お骨を返してもらえない」——そういった刺激的な見出しが並び、世間的な認知度は一気に上がりました。
今では、お坊さんに「離檀料って知ってますか?」と聞けば、ほぼ全員が「ああ、ニュースで見ました」とおっしゃいます。言葉そのものは、すっかり広まりました。
「離檀料を取るお坊さんって、ホントにいるんですか?」
ただ、面白いのはここからです。名前を知ったあとも、お坊さんたちからよく聞くのはこんな言葉です。
「離檀料を取るお坊さんって、ほんとうにいるんですかね? 私の周りでは聞いたことがないんですよ」
僧侶同士のあいだでも、「自分の周りにそういう人はいない」という感覚を持っている方が多いようです。もちろん、実際にトラブルになった事例は存在するのでしょう。ただ、少なくとも現場の多くのお坊さんにとって、離檀料は「マスコミで聞いたことはあるけど、身近では見たことがない話」というのが正直なところのようです。
この話から、何を受け取ってほしいか
私がこの体験談をお伝えしたいのは、「お寺を怖がらなくていい」ということです。
墓じまいを考えているお客様から「お寺に切り出すのが怖い」「離檀料が高額になったらどうしよう」というご相談は、今でも多くいただきます。メディアの報道が、必要以上に不安を広げてしまっている面があると、正直感じています。
もちろん、すべてのお寺がそうだとは言い切れません。ただ、多くの場合は、感謝の気持ちを丁寧に伝えながら話せば、「ではお気持ちで結構です」「いえ、お布施だけで十分です」というやりとりで円満に進むものです。勉強会でお坊さんたちが「離檀料なんて取るの?」と言い合っていた光景を思い出すたびに、私はそう感じています。
とはいえ、「どう切り出せばいいか分からない」「もし揉めたら…という不安は消えない」という方も多いと思います。離檀の伝え方については、こちらの記事で順番をまとめていますので、合わせてご覧ください。
よくあるご質問
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離檀料は、法律上払わないといけないものですか?
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法律上の義務はないとされています。離檀料は慣習的なもので、お寺ごとの考え方や、これまでのお付き合いの深さによって変わるものです。「必ず払わなければならない」と決まっているわけではありませんが、長年お世話になった感謝の気持ちとして、お布施の形でお渡しする方も多いです。
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